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患者になってみて

卒業生のKさんが子宮体癌という病気を患ってしまいました。

 

さあ、これからアロマセラピストとして活躍するぞというときに、アロマセラピストから患者へと立場が変わってしまいました。

 

不安や恐怖でいっぱいだったろうと容易に察することができますが、それでもKさんは、患者としての経験で大切なことを見つけたと体験をつづった文章を寄せてくださいました。

 

どんなにキャリアを積んでも、患者さんをすべて理解することはできません。患者さんから少しずつお話を聞き、それを紡いでアロマセラピストは成長をしていきます。

 

もちろん患者さんそれぞれにナラティブがありますので、全ての患者さんが同じ経過をたどるわけではありませんが、こうした実際に患者となった体験をうかがえると、さらに患者さんの気持ちに近づける気がします。

 

HCPS認定アロマセラピストたちに伝えてほしいと勇気をもって文章にしてくださったKさんに心から感謝いたします。

 

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私は11月22日に子宮体癌の手術を受けました。

 

5月にHCPSプロフェッショナルアロマセラピスト認定を受け、自宅でアロママッサージを始めて半年のことでした。

 

年齢的にも閉経の時期だったので、おりもののように少しずつ出血があったのもこんな感じで閉経するのかな、と思っていました。

 

たまたま勤務先の健康診断を受ける時期でそのことを相談したところ、婦人科の受診を勧められ、そこからあれよあれよという間に手術が決まりました。

 

元々子宮筋腫もあり、筋腫で切るか、癌で切るかの診断だったので手術自体は逃れられないと諦めていたのですが、さすがに説明を聞くと、今まで通りの生活ができるのか、マッサージが出来なくなってしまうのかな・・など不安が押し寄せてきて思わず稲田先生にメールをしていました。

 

先生はすぐに「眠れてる?」と電話をくれ、私を安心させてくれました。

 

 

手術は無事に終わり、癌細胞も小さく初期の初期で追加治療もなく術後1週間で退院することができました。

 

私がホリスティックケアプロフェッショナルスクールに入ったのは、自分の周りの方々に身に付けた知識や技術を提供するためだと思っていたのですが、今回の入院中、スクールで学んだことは全て自分のためだったと思う体験でした。

 

術後5日目、前日までに全ての管が抜けて身軽になっていましたが腸が動き出したと共にお腹の管を抜いた傷からリンパ液が漏れ出すようになりました。

 

看護師さんがガーゼを10枚四つ折りにしたのを傷に当ててくれたのですが1時間もするとぽたぽたと滴り落ちてくるので、漏れる場所に夜用ナプキンをあてるようにするほどでした。この症状は誰からも説明がなかったのでとても不安でした。

 

そんな不安な日の夜、担当してくださった私より少し年上だと思われる年配の看護師さん、

 

助産師さんかもしれませんが、「今晩担当の○○です。Kさん、今心配なことはありませんか?」と優しい声で尋ねてくれました。

 

「漏れているのが良くなるのか心配です。」と言うと

 

「これは正常な状態です。異常ではありません。Kさんみたいに大量に出る方もいますが体が吸収できるようになると止まります。大丈夫ですよ。」と言ってくれました。

 

「他にも気になることがありますか?」と聞かれたので「腸が動き出したらお腹が痛くて。」と言うと

 

「あんな大きな手術をしたんだから痛くて当たり前。お腹に手を当てて頑張ってくれてありがとう。ありがとう。と言ってあげてください。そして我慢せずに痛み止めを飲んでください。女性は我慢するの。食事も良くなるためにって食べたくなくても食べるでしょ。1回に食べないとか、食べやすいようにしてもらうとか、とにかく体のいうこと聞いてあげて。」と言われました。

 

術後まとめて眠れていなかったので、今晩も眠れそうになければ睡眠剤を飲むようにと1錠置いてくれ、「お腹のガーゼ交換も2時間おきに見に来ますからね。」と約束をして出ていかれました。

 

看護師さんが出ていかれた後、言われた通りにお腹に手を当てて「頑張ったね、ありがとう。」と言うと入院して初めて涙が出ました。

 

その後消灯も過ぎ寝ようとするといつものように咳が出始めます。傷が痛いので水を飲んだり濡れタオルで顔を覆ったりしてやり過ごしていました。

 

何でいつもこの時間になるとこうなるのかな・・・ふと心身症の授業を思い出しました。決まったシチュエーションで決まった症状。これって当てはまる?

 

自律神経ってどうだろう・・・入院してからずっと交感神経優位の状態。手術の恐怖、痛みとの闘い、歩かなきゃ、動かなきゃ、メールやlineしとかなきゃ。

 

 

これじゃあ便秘になるのも不眠も当たり前。

 

 

持って行ったラベンダーを希釈したオイルを胸に塗ったら落ち着いてきました。

 

副交感神経を優位にするには呼吸。竹林先生に教えてもらった‘今ここ‘の呼吸をしているといつの間にか眠っていました。

 

12時はガーゼを交換しましたが、それまでより漏れている量は減っていました。

 

その時もすぐ眠れそうだったので「お薬はお守りで置いておきますね。2時まで眠れなかったら飲んでください。」と言われましたが飲みませんでした。

 

その後4時にガーゼの確認に来てくれた看護師さんから声をかけられるまではぐっすり眠ることができました。

 

そして、驚いたことに4時の時点でガーゼは全く濡れていませんでした。その後も6時半まで眠れてガーゼが濡れることもなくなりました。

 

体の辛いよ、という声を受け止めて、精油の効能を利用し、自律神経を整えることで体が回復するという不思議な体験を自分で実感することができたのです。

 

手術が決まった後、何人かの同期に連絡をしたところ、婦人科病棟に勤務経験のある元看護師から参考になるブログを教えてもらったり、不安や悩みを聞いてもらったりして精神面でのフォローをしてもらいました。

 

勉強中はどうしてこんな厳しいスクールに入ったのだろうと後悔することもありましたが、結局はここに繋がっていたのだな、と今感じています。

 

先々、体調が回復して前のようにマッサージができるようになったら、以前よりも自信をもって施術できそうです。

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