私が産後ケアの施設の存在を知ったのは、
10年前、ある女優さんが韓国にある「産後調理院」を紹介する番組
を見たときでした。実際にその女優さんも第2子を出産したときに
利用したそうです。
「産後調理院」とは産婦が出産後、体調管理のために利用する韓国独
自の療養施設のことです。助産師や看護師、栄養士などが24時間
母子のケアします。
当時は、安易に海外出産を促すなと批判を受けたこともあったようで
すが、私はとても良い取り組みだなあと思って見ていました。
昔のように、経験のある母親や義母がそばにいる方も少なく、
お産で里帰りができない方も多い現代、出産後の母子の心身
ケアを専門でしてくれるところがあれば、どれだけ母親は安心して疲
れた体をやすめることができるでしょう。
食事や休養などを整えてももらい、親に聞けない「こどもの成長」や
「育児」について適時相談できるだけでもありがたいのでは?
乳汁分泌を促すホルモン「オキシトシン」は、下垂体黒曜にあり、自
律神経のコントロールをする視床下部と深くかかわっています。
緊張や不安でお乳が出せないということも起こるわけです。
それから精神的不安定をもたらす色々な不安や緊張、そして睡眠不足
や出産の疲れによる身体的疲労感は産後うつの引き金になってしまし
います。
昭和の時代と違い、出産年齢が上がっているため、産婦に体
力がなく、産後うつは大きな問題になっています。
こうした産後院の必要性は今後もっと高まってくるでしょう。
京都にも「産前産後ケアホテル ぶどうの京都院」が誕生しました。
https://ppch-j.com/
ここでは、卒業生の中村由美子さん(臨床アロマセラピスト・助産
師・看護師)が専属アロマセラピストとして働いておられます。
「すごく人気なんです。お母さんたちが求めているのがわかります」
とお話されていました。中村さんは、訪問でも妊産婦アロマケアを
行っておられます。
幸せなマタニティケアといった産前のアロマケアが話題になることが
多いのですが、むしろ産後の方がアロマセラピーが必要になる場面は
多いのではないか思っています。
✼中村さんには、3月26(日)に行われる
日本アロマセラピー学会 関西・四国中国支部合同地方会で
ご講演をいただく予定です。