今年の夏休みは、どこにも行けなかったという人も多いのでは?
例にもれず、私もどこにも行かずひたすら仕事をしておりました(;’∀’)
毎年この季節は、沖縄看護協会さんから講演依頼をいただくことが多く、
いつも看護協会の前に佇むシーサーを撫でていました。
でもコロナ渦になってからは行くこともままならず、寂しい限りです。
沖縄に初めて行ったのは、16,7年ほど前の学会の時だったと思います。
せっかくなので学会終了後、1日オフ日を作って首里城へ
守礼門の手前でとても大きく、甘く官能的な香りを放つ植物を見つけました。
クンクン香っていると、子どもたちが集まってきました。
「これなんて言う花?」って聞くと、口々に「ムーチー ムーチー」
というのです。そして「この葉にお餅を巻いて、こどもの日に食べるんだ」と教えてくれました。
私は「ムーチー」っていう花だと思い、覚えて帰りました。
それが「月桃」だと知ったのは、数年たって雑貨屋さんで月桃の化粧水をつけたときでした。
「同じ匂いだ!」
初めて本当の名前は「月桃」だと知り、
「ムーチー」というのは月桃の葉で包んだお餅のことをいうのだとわかりました。
国立科学博物館HPより
https://www.kahaku.go.jp/research/activities/project/hotspot_japan/ryukyus/page04.html
その後、精油も販売されるようになり、月経前症候群(PMS)への効果などを報告した論文も出ました。
ただ、少し個性の強い花の香りなので、なかなかブレンドも難しく、
またあまり採れないので価格が高いのが難点でした。
ここまで強いとこの香りを望まれる患者さんも多くはなく、
私の精油箱からは消えていきました。
先日突然、契約している精油会社さんから
「宮古島産の月桃」の芳香蒸留水が入ってきたと連絡をいただきました。
早速サンプルを送っていただいたら、
精油に比べて芳香蒸留水は香りの強さ、華やかさ、甘みのバランスが素晴らしく、
保湿効果もローズ以上ではないかと実感しています。
長く入院している方や高齢者は肌が乾燥しがちです。
月桃、ローズ、カモミールなどの芳香蒸留水を顔や腕につけてあげるだけで、
乾燥した肌や荒れた肌をカバーしてさしあげられると思います。
芳香蒸留水もぜひ現場に持って行ってくださいね。
出番は意外に多いですよ。